「自殺未遂者が病院を脱走する方法」などという、しろうと小説書きの世にも怪しげな質問を、笑わずにいて下さった看護婦のIさんへ。
「創作ができるっていいね」と言ってくれた妹へ。
そして、今このページを読んで下さっているあなたへ。
このように拙く重い長編小説を読んでいただき、本当にありがとうございました。
更新が滞りがちであるにもかかわらず、連載中に思わぬ方からの励ましや感想をいただきました。本編の主人公に似た苦しい体験をした方も、何人かいらっしゃったようです。決して被害者主義に陥らず、控えめに自分自身を語るようすからは大変な力強さを感じました。
その辛い経験が豊かさにつながりますように。心からの祈りをこめて感謝の言葉といたします。
2003年1月19日 於來 実里