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迷宮病棟

契約

 いきなり「うんと消化が良くて栄養のある食べ物」と言われても、とっさには思いつかなかった。いまにも餓死しそうな人間の胃袋が耐えられるもの。飢え死に寸前で救出された人が、急にものを食べたので死んだ、という話を聞いたことがあるけれど、それは消化に良くないものを食べたせいなのか、文字どおり死ぬほどたくさん食べたせいなのか、思い出せない。よわりきってコンビニエンス・ストアで離乳食と牛乳を買った。離乳食だなんて、きっとすごくまずいにちがいない。それと戸棚に常備していた液体栄養補給食品とマシュマロ。これでいいのだろうか。
 店をでると不安気にシラブルが見つめていた。
「用意はできましたか」
「あのひととやらの胃袋がパニック起こさなけりゃいいけどね。とにかくあたしはこれ以上のことは考えつかないよ」
「シッ! 大声でわたしに話しかけないで。真夜中に頭のおかしい高校生が歩いてるなんて、警察に通報されたら大変だから。……行きましょう」
 わたしたちは山の中腹にある丘をめざして歩きはじめた。外灯がならび立つ自動車道からわき道へはいるとき、衝動的に逃げ出したくなった。すっかり忘れていたのだが、神経症にかかってからというもの、わたしはお化けを幼児のように恐れるようになっていた。理性に、「あれは木の枝が人の姿に見えるだけだから」と言い聞かせてもムダなのだ。お化けに似ているというだけで悲鳴をあげて泣きながら走りたくなる。ふつうだったら恥しくてできないことでも、いまのわたしには平気でできる。と言うより、それをしなければ平気ではいられないと言ったほうが正しいだろう。
 シラブルは振り向いた。
「どうしたんですか」
「こわい」
「夜道が? 大丈夫、痴漢がでたらやっつけてあげますよ。わたしにはそういうことが簡単にできるから」
 わたしは首を振った。
「お化けがでそうでこわいの、かんべんして! 我慢できない。あの木が……全部奇妙な格好で横へくねって……真っ黒に浮かびあがって……強風のせいでかしいでるんだって、分かってるけどダメなの」
 猫は怒って唸った。
「約束を破らないでください! もしあんたがわたしを裏切るなら、化けて食い散らかしてやる!」
 あまりにものすごいようすで言うので、感覚のなかでシラブルは化け猫になっていた。その場へ顔を覆って座り込み、ほとんど動けない。なだめようとして伸びあがった猫のヒゲが頬にもぞりと触れたときには、本当に狂ったような悲鳴をあげたと思う。シラブルはすっかり参ってニャーとかウーとか言いながらわたしのまわりをぐるぐるまわった。
「お願いだから気をとりなおしてください。脅かして悪かったです。……本当のことを言うと、わたしには化けて人間を食うようなまねはできないんです」
 平静に戻るまでには、かなりの時間がかかった。結局シラブルが化けた、とびきり大きなセントバーナードの首の上に、手を乗せて歩かせてもらうということで折り合った。強そうな番犬に触っていればなんとか我慢できそうだと思ったからだ。
 踏みかためられてできた細道をうねうねと進みながら、わたしは考えごとをしていた。あんなに好きだった夜の丘の風景がお化けに変わったのは、正確にはいつからだったのだろう?

 シラブルの歩き方はどう見ても猫だった。右の前、右の後、左の前、左の後、の順に足を運ぶくせが直されていないのだ。不意に注意がとんできた。
「ゆか子さん、食べ物をさしだすときにね、あのひとにあなたが救い主だということを覚られてはいけませんよ」
「え?」
 犬の顔をした猫の目がまっすぐにわたしの視線をとらえている。
「あなたがあのひとの味方だということを、あのひとにかんづかれてはいけません」
「なに言い出すの、バカらしい」
 シラブルは立ち止まった。
「あのひとに『食べ物をくれる救い主だ』とばれた瞬間、あなたも呪いにかかるんです。ほかのひとたちと同じように、『さあ食べなさい』と言っているつもりで『あんたに食わせるものはないわ』と言い、食べ物を床に捨てて踏みにじりながら、自分では優しく食事をあたえているつもりになっているでしょう。自分が思ったとおりのことをしているかどうか、判断するてだてはありません」
 わたしは絶句した。飢え死にしそうなときに食料をあたえてくれる人間が、救い主に見えない方法なんてあるのだろうか。相手がムチを振り回して
「食い物をやったんだから、今日からおまえは奴隷だ!」
 とわめいても、その瞬間はありがたいかもしれないのに。
「わたしになにか策はないのか、と聞きたいんですね」
「…………」
「残念ながらないのです。なにか――考えてくれれば――」
 シラブルは負い目を感じるらしく、それきりうなだれてなにも言わなかった。
 やがて病院の敷地が見えてきた。

 入口に立ったとき、わたしは建物を遠まきに囲った樹木の、腰をうねらせて踊るような格好にうめいてつっぷした。
 闇空がやっと芽がつくかつかないかの細い枝のさきに刺し抜かれて、血を流している。目をきつく閉じても生々しく見える。幻覚ではない。イメージにとりつかれたのだ。
 このやっかいな病気は、人間の心のなかから突然になにを引っぱり出してくるか分からない。心の所有者であるわたし自身にも、全く予測はつかないのだった。
「ゆか子さん、どうしたんです? 急いでください」
「は、吐き気が……」
 こわいとは言えない。シラブルがぬうっと大きくなりそうな気がしたから。シラブルは逆毛をたてて“ふがいない”、と言った。
「ただ働きしてやろうっていうのに文句ばっかり言わないでよ! あんたの大事な“あのひと”は健康な心の持ち主かもしれないけれど、あたしは本当に病気なのよ」
 どうせこの生意気な猫も、「病気を盾にとってなんにもしようとしない弱虫」とかなんとか言うに決まってる。そしたらこいつの首を絞めてやるんだ。――自暴自棄になって思いきりへなへなしたことを言ってやったはずなのだが、先方の反応は思いもかけないものになった。突然にうろたえて
「『あんたの大事なあのひと』ってどういう意味です!?」
 と叫んだのだ。
「あんたの仲間の罰を軽くするためにはなにひとつせずに黙って助けを待ってるだけの“あのひと”よ。あたしより大事なんでしょう? あたしが――あたしが――こんなに苦しいの我慢してつきあってやってるあたしよりも。あんたはあたしが正真正銘の患者だから、どんなに傷つけてもいいと思ってるんだ。『ひどいわ』って言ったら『だって本当のことじゃない』って切り返せば勝てるものね、畜生!」
「ち、ち、畜生ってなんですか、畜生って……」
「畜生だから畜生だって言ってるのよ、こん畜生! いまから死ぬような泣き声あげて走って家に逃げ帰ってやる。そしたらみんなびっくりしてとりおさえにくるわ。あんたのこと話したら、今度はあたしがこの建物に収容されるんだ、ざまあみろ!!」
 
 シラブルは飛びのいた。わたしは興奮しすぎてめまいがしたので、しばらく肩で息をしていた。
 なぜシラブルはなんにも言わないんだろう。反撃の余地はいくらでもあるはずだ。こんな弱みだらけの人間、手段を選ばなければ自殺へだって追い込める。
 気がつくとシラブルは猫の姿に戻って背を丸め、尾っぽをおなかの下へいれてしまっていた。
「どうしたのよ。なんとか言いなさいよ」
 猫は変な声で鳴いた。
「あんたおびえてるの」
「あの、あの、ゆか子さん、怒りをしずめてください。わたしこわいんです。あなたがその――化け人間に見えて」
 正直に言うと、ひどいショックを受けた。魔物に化け物呼ばわりされるなんて。
「あたしごときがこわいなんて、使い魔としちゃ、あんただってひとのこと言えないていどにはふがいないじゃない」
 少しの間があった。
「そうです、ゆか子さん。わたしこわがりです。でもあなたがよけいに恐怖心をあおられるといけないから、強がってたんです」
「痴漢がでたらやっつけてくれるっていうのもウソなわけ?」
 猫はびっとからだに力をいれた。
「あんなものはこわかない。あなたが使い魔のシラブルなんかかみついてもやれるくらい平気なのに、なあんにも悪さをしない病院の庭木を恐れるのと同じことです。刃物をもった男なんて相手でもないけれど、傷ついた人間は……」
 それ以上なにを言ってとりつくろえばよいのか、お互いに分からなかった。ごめんとも言わずにわたしたちは歩きだし、猫は再び犬に化けていた。

「夜間出入口がないよ。職員専用っいてうのも見あたらない」
 敷地の門をくぐってからわたしは言った。
「外来用の入口から夜も出入りするのでしょう」
 シラブルについて建物を一周したが、入口らしきものがない。
「変な病院だね」
 というと、シラブルは
「しまった!」
 と叫んだ。
「どうしたの」
「わ、わ……わたしも呪いにかかってしまったんだ!」
 取り乱したシラブルは
「ウィギャアァァゴォ!」
 と喚《わめ》いた。犬が猫の声で鳴いてる……。一瞬気をとられたが、なにかとんでもないことが起こったらしい。
「迷路の解呪を忘れてしまった!」
 すっかり筋道の混乱した言葉をつなぎあわせてみると、わたしに「おびえてるの」と言われたことが原因らしいと分かった。
 この建物には、わたしたちのような役割を帯びたものが入ろうとすると、正しい通路や入口が見えなくなるという呪いがかけてある。ほかの人間にとってはごくふつうの病院だが、救助者にとっては迷宮だ。シラブルは呪いを無効にするなにかを知っていたのだが、同時にそれを忘れるような呪いもうけていた。入口が消えたのはそのためだ。
「『おまえのたったひとつの本心を指摘されるな。そしてそれを認めるな』と言われたんです。でもわたしには分からなかった。なにが自分の本心なのか。てっきり使命感だと思っていたから『わたしこわいんです』と認めてしまった。……ふがいない。あなたの言うとおりだ。わたしは何かをやり遂げたい気持ちなんかより、自分かわいさのほうが強かった」
 わたしはぞっとして口をつぐんだ。またやってしまったのだろうか? クラスメイトたちは
「あんたみたいに平気で人を傷つけるコは嫌われて当然。一生ムラハチで暮らしなさい」
 と言った。本当に、こんなにとりかえしのつかない傷ばかり他人に負わせる人間は、死んだほうが良いのだろう。しかし、パニック状態になったシラブルのまえでそれを口にするわけにはいかない。おずおずと
「あんたがこわがりだってことだけが、あたしの指摘したことではないでしよう」
 と話しかけて、背中が震えているのが分かった。他人のパニックに巻き込まれずにいることは、最近とりわけ難しかった。
「わたしがあなたに指摘されて、認めてしまったことといえば、それ以外にはありません」
 それで納得がいった。シラブルは『大事なあのひと』という言葉が『あのひとを助けることがなにより大事だ』という意味で使われた場合、あいづちをうつと使命感を認めたことになるので、あのとき刺されたような反応を示したのだ。
「早く帰ろうよ」
 と言いたかった。入るてだてがないのなら、こんな格好の木に見られるのは一秒もごめんだ。
 そのとき目のなかに飛び込んできたのは、はるか頭上、蛍光看板の明かりを白いカーテンで反射している窓の列だった。
 この中のどこかに、餓死しかけた“あのひと”がいる。それが妙に生々しく感じられて、見知らぬ“あのひと”の呼吸の音を聞いた気がした。
「あれ、あの窓……五階ぐらいの高さにしか窓がないけど……」
 とわたしは言った。
 こわい。窓が目のようだ。視線をそらして息をついた。
「窓が?」
 シラブルが繰り返す。
「窓が……」
「こわい?」
「窓から……入れるかも……」
 顔を覆って震えているあいだ、シラブルは考えていたようだ。
「窓のなにがこわいんです」
「ずらっと並んで睨んでる」
 こんなことを告白するたびに自己嫌悪におそわれて、続けざまに死にたい、死にたい、と叫びそうになる。けれどそれをすればもっとこわいことになるだろう。心の健康なものが言葉で刺すだろう。
 シラブルがピシッと言った。
「並んでなければこわくないんですね?」
 思わず顔をてのひらからはなした。
「並んでいるのが見えさえしなければ実際に並んでいても平気?」
 わたしはうなずいた。
「窓に鼻っつらをつけていれば、窓が並んでいるのは見えないし、窓を目玉に見立てることもできないんでしょう?」
「うん」
「高所恐怖症じゃないでしょうね」
「ふつうの人間なみに、五階の窓の外はこわいと思うよ」
「そんな答えかたをするところをみると、わたしの考えが分かったようだ」
 シラブルは行ったり来たりして策を練りはじめた。
「本物の化け物はどこまでこわい?」
「そんなの見たことないから分かんない」
「シラブルも化け物でしょう!」
「あんたは猫だから平気」
「鳥は? うんと大きな化け鳥」
「腐って目玉が溶け落ちてるとかでなけりゃあね。それと危害を加えないのは絶対条件」
 考えが決まったようだ。セントバーナードは足元にすり寄ると
「さあ、乗って!」
 と命令した。言われたとおりにすると、お尻の下で犬の背中がうねった。気がつくと犬の姿だったものは、乗っている人間が下を見ても地面がのぞけないほどの大きな鳥に変わっていた。背中の一部が陥没して座席型になっており、シートベルト様の体毛が腿の上をはっている。それを両側から結び合わせ、両肩の上からさらに毛をひっぱって結び目でつなぐと、ジェット・コースター発車まえという雰囲気になった。シラブルは、いいと言うまで目をつむって窓や木を見ないように、と注意してから舞いあがった。
 窓のまえまでくると、シラブルは入口を開こうとして、勢いよくくちばしをガラスにたたきつけた。ガラスはしっくいにあたったような鈍い音をたてて、くちばしをはねかえした。
「正しい入口が見えないんだから、しかたありませんよ」
 怪鳥はぼやいた。
「すると窓に見えるところが壁、壁に見えるところが窓なんだ」
「そう簡単だとい――」
 ぐやっと鳴き声がした。衝撃があって、わたしたちは落ちた。シラブルは本当にジェット・コースターみたいに空中で横転しながら着地した。もとが猫だからお茶の子なのかもしれないが、鳥の姿でどうやったのか、横から見てみたいものだ。
 見上げると、さきほどはなかったはずのところへ別棟が出現して立ちはだかっていた。方向転換するさい、これに衝突したのだ。わたしたちは口をあけて、しばらくのあいだなにも言わなかった。庭も建物も、来たときとは全然違うようすになっている。
 とんだ迷宮もあったものだ。もっとふつうの迷路にしてほしい。そしたらシラブルの足跡をつけながらでも、わたしのシャツを切り裂きながらでも、いずれたどりつくのに。

 この壁自体が幻なのか、実際に物質として出現するものなのか、謎だった。幻であるならぶつかったと感じたのもはねかえって落ちたのも、こっちの気のせいだから、ムリに壁ぬけするという方法がある、と言うと否定された。
「壁の存在が幻なら、壁のないところだって幻ですよ。ほんとうは壁があるはずのところをわたしたちが平気で通れるのは、気のせいでしょうか?」
 なるほど。
 呪いの本質とか秘密とか言えるものに迫る必要がある、とわたしは主張した。
「さもなきゃどうして打ち破るの。そもそもあんたの仲間のしくじりで“あのひと”がとばっちりをくったそのわけはなに? たまたま居合わせたから? しくじりにひと役買ったから? 一体だれが“あのひと”に呪いをかけたのよ」
 猫は即座に返事を断った。
「あなた自身で見いだしてください。さもないと呪いが解けませんからね」
「そこまで言うなら報酬を要求するわ」
「なにが欲しいんです? すぐに死ぬ人間が」
「死ぬまえのつかのまの楽しみとか安らぎとかいったものをよ。悪いの?」
 シラブルはつんと言った。
「お約束します」
 肩すかしを食った。こんなはずではなかったのだけれど。ため息をつきかけると先方は続けた。
「約束というのがどういうものか分かっているでしょうね」
「え」
「契約ですよ」
「…………」
「どちらかでも、一方的に破棄するものがあったら、あなたのいま直面している問題なんか、苦しみでもなんでもないことに気づくでしょうよ。
 たったいまから、この約束は双方取り消し不能になりました。心してかかってください」
 
 二時間ほど経つと、わたしたちは中庭の芝生のなかへへたりこんでいた。どうあがいても建物へ侵入することができなかったからだ。何度か首尾よく窓や壁からもぐりこんだのだが、廊下にそって進んでいくと、とたんに外気にあたるといったあんばいだ。そうかと思うと、隠された入口を探して外壁をかぎ回っているうちにまえぶれなく看護婦詰所に行き当たる。なかをのぞくと無人になっていて、これも幻と思い知らされる。
 シラブルは声をたてる気力も失せたと見えて、わたしが悪態をつくのを待っているような面持ちにさえなっていた。
「この敷地内のすべての空間を試したと思わない、あたしたち」
「はい……」
「あと、どんな可能性が残ってる?」
 尾を力なく丸めたりくねらせたりしながら、猫はしばらく考えきりになった。
「あのね、どの空間にも“あのひと”とやらがいないのなら、最初からここには“あのひと”なんていないの。あんただまされてるよ」
「それはひどい言いようですね」
「発想の転換でしょ。魔女だか魔王だかの呪いで“あのひと”のまわりの人間がありもしないこと思いこんでるんなら、あんただってとんでもない思い違いしてるかも分からないじゃない。 “あのひと”なんてものはそもそも存在してなくて、呪われてる張本人はあんた自身なんじゃないの」
「もしくはシラブルなんて猫はそもそも存在してなくて、あなたの妄想の産物だ、とかですね」
「ここであたしの精神科患者コンプレックス突き刺してなにが嬉しいわけ? そのせりふのしたに、『本当のあなたはいま精神病院のなかにいる』なんてつけくわえたら壁にたたきつけてやる!」
 叫んだあとで、息が切れた。めまいがする。
 沸騰した血をしずめながら肩で呼吸を整えていると、背中のほうからこれまで自分の中になかった何かがはいのぼってきた。
「――ちょっと待てよ」
「なんですか、急に怒ったり冷静になったりして」
「あたしたちは、いま精神病院のなかにいる。にもかかわらず呪いのせいで、ここを病院の外だと思いこんでいる。これも発想の転換なんじゃないの?」
「え?」
 シラブルがうわずった声で聞き返したとたんに、あたりをとりまいていた外の景色が流れ落ち、わたしたちは両側を白い壁にはさまれた院内の廊下の上に座っていた。
「上出来です、上出来です、呪いのひとつが解けたんです!!」
 シラブルが勢いよくしっぽをたちあげて、わたしのすねをたたいた。
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