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於來見沙都(おきみさと)の無謀なる挑戦! ――翻訳サイトで自分の小説を訳してみよう

● 意外になんとかなった7日目 ●

 今日はここをやります。

キリキリと夏の虫が鳴く。
The insect of KIRIKIRI and summer cries.
薄雲が満月のうさぎを覆って、辺りが暗くなった。
Thin clouds covered the rabbit of a full moon and the neighborhood became dark.二人はしばらく黙った。
Two persons became silent for a while.
パタパタと子供たちの足音がして、かきねの外に小さな影がふたつ現れた。
Children's footstep considered as PATAPATA, it wrote, and two small shadows appeared besides ね.
「あ、お父さんここにいる」
"あ and father -- it is here -- "
おかっぱ頭を振りながら少女が指さした。
The girl pointed shaking a bobbed hair style.
「ほんとだ、ここにいる!」
it is with "ほん -- it is here -- "
「かぐや姫のうちにいたんだ」
"It was among Moon Princess."
「おや、いらっしゃい」
"や, いらっしゃい"
「月の虹は見えたの、かぐや婆ちゃん?」
the rainbow of "moon was visible -- it smells -- や婆 my ?"
「なかなか見えないねえ」
"-- very much -- not being visible -- "
「月で虹なんか見えないよ。婆ちゃんだまされてるんだよ」
"It is not visible in a rainbow etc. to the moon. it is my 婆 -- surpass -- it shines -- "
「婆ちゃん結婚したらいいんだわ」
"What is necessary is just to 婆 my get married."
老婆は笑った。
The old woman laughed.
「結婚はよかったわねえ」
"marriage -- having been good -- "
それから奥の間へ向かって
And it goes to between the backs.
「お母さん、今日はお客さんがたくさん来たわ」
"Many the visitor came mother and today."
と声をかけた。
It spoke.
子供たちはシーンとなった。
Children became a scene.
「お父さん、帰ろうよ」
"father -- it will return -- "
年長らしき少女が不安げに口を開く。
the girl appropriate for seniority -- being uneasy -- a mouth is opened
「月の虹なんかかからないよ。
"It does not cut in the rainbow of the moon something.
雨ふってないもんもん」
which is not 雨ふって"
「おお、そうかい」
"-- おお -- so -- "
「雨ふってもかからないよ」
"雨ふって does not start, either."
「そうかい」
"The paddle which meets"
男は立ちあがり
A man is a standup.
「お邪魔をしました」
"The obstacle was carried out."
と言った。
It said.
奥の部屋にふとんが敷いてあるのが白っぽく見える。
Having put down bedding on the back room looks whitish.
「お母さんもお大事に」
"Mother is also in a serious happening."
「はい、ありがとうございます」
"Yes, thank you"

 今回はなぜかあまり難しいのがありませんでした。“おかっぱ頭を振りながら”を、まんま“ボブヘアをシェイクしながら”とやっていいのかどうか、イマイチ不安ではありますが。
 数えたてれば細かい不安はいっぱいあります。でも7日目ともなればいい加減の度合いにも拍車がかかり――もとい、度胸もすわってくるというものです。擬音のキリキリとかパタパタとかは、どうしていいか分からないのでぶっ飛ばしました。
 擬音と言えば、楽しみにしていたのがあります。“子供たちはシーンとなった”というのをエキサイト君がどう訳してくれるのか、わたくし、ひそかにわくわくしておりました。あちらの人には音無き音を“シーン”などと表現するセンスはないんだそうで、かの手塚治虫氏が自分のマンガを輸出しようとして、“シーン”が訳せないばかりに断念した、というエピソードもあるくらいです。
 が、しかし。かの翻訳プログラムは、これを堂々と英訳しているじゃあありませんか!
 Children became a scene.
 おお、なんとなくソレっぽいわ。意味は“子供たちは場面になった”……って、“ラスト・シーン”の“シーン”と勘違いしてるよ、このコは。
 そのうえご挨拶の苦手なエキサイト君は、「お母さんもお大事に」を、「お母さんも深刻な事件のまっただ中です」と訳したりします。そりゃお大事に。

 今回は登場人物が増えたので、ところどころ呼びかけなぞを加えて、誰のセリフかはっきりさせときました。日本語で「おや、いらっしゃい」と言ったらかぐや婆のセリフだとすぐ分かりますけど、「グッド・イブニング」では子供のセリフともとれますよね〜。それで
"Oh, good evening, boy and girl."
 と書いたら、原語版でははっきりしなかった年下の子の性別がはっきりしてしまいました。作者は最初から姉弟のつもりで書いているんですが、はしょりましたからねえ。
 それと、「お母さんもお大事に」はかぐや婆に向けられたセリフなんですが、そういう言い回しが分からなかったもんだから、婆のお母さんに直接言ったことにしてしまいましただ(泣)。それに対して「ありがとうございます」と答えたのはかぐやなので、ちゃんと“かぐやが言った”とつけ加えておきます。

 あと、意訳として、「虹がかかる」を「(かぐや姫が)虹を見ることができる」にしてみたりもしました。なんとなくニュアンスってことで。

 で、今日の成果です。

キリキリと夏の虫が鳴く。
The insects of summer sang.
薄雲が満月のうさぎを覆って、辺りが暗くなった。
Thin clouds covered the rabbit of a full moon and It got dark.
二人はしばらく黙った。
They became silent for a while.
パタパタと子供たちの足音がして、かきねの外に小さな影がふたつ現れた。
The children's footsteps sounded, when two small figures appeared besides the hedge.
「あ、お父さんここにいる」
"Oh, father is here."
おかっぱ頭を振りながら少女が指さした。
Shaking bobbed hair, a girl pointed him.
「ほんとだ、ここにいる!」
"Yes, he is here!"
「かぐや姫のうちにいたんだ」
"It's the house of Moon Princess."
「おや、いらっしゃい」
"Oh, good evening, boy and girl."
「月の虹は見えたの、かぐや婆ちゃん?」
"Have you seen the rainbow of the moon, old Moon Princess?"
「なかなか見えないねえ」
"No, it isn't easy to see."
「月で虹なんか見えないよ。婆ちゃんだまされてるんだよ」
"The rainbow doesn't arch in the moonlight. You are deceived."
「婆ちゃん結婚したらいいんだわ」
"You may as well get married."
老婆は笑った。
The old woman laughed.
「結婚はよかったわねえ」
"Marriage! That's a good joke."
それから奥の間へ向かって
「お母さん、今日はお客さんがたくさん来たわ」
と声をかけた。
And she saied toward the back room.
"Mother, many visitors came today."
子供たちはシーンとなった。
The children became silent for a moment.
「お父さん、帰ろうよ」
"Father, let's go home."
年長らしき少女が不安げに口を開く。
The girl who looks older opened her mouth uneasily.
「月の虹なんかかからないよ。雨ふってないもん」
"You can't see the rainbow of the moon, Moon Princess. Because it isn't rainy today."
「おお、そうかい」
"Huh, that's right."
「雨ふってもかからないよ」
"Even if it is rainy, you can't."
「そうかい」
"Uh-huh."
男は立ちあがり
「お邪魔をしました」
と言った。
The man stood up and said,
"Thank you and good by."
奥の部屋にふとんが敷いてあるのが白っぽく見える。
The bedding was put down on the back room and it looked whitish.
「お母さんもお大事に」
"Madam, please take care of yourself."
「はい、ありがとうございます」
"Thank you"
Moon Princess said.
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