賞金稼ぎの女(1)

 暗くかげった石牢の壁に得体の知れないしみがくねるような格好でしがみついている。湿った排泄物の臭いが蠢きながら鼻孔を突いた。セキヤは入り口の脇へ立って、囚人たちに見られないよう用心しながら気配をうかがった。雑居房にはそれなりの人数がいるらしく、ざわざわとした空気が漂ってくる。中の者が私語を交わしているわけではなく、動き回っているのでもない。息の詰まるような緊張の中に落ち着きのない意識が乱れ飛んで、敵意と恐怖をあらわにしながらあちらを向いたりこちらを向いたりしているのだった。
 雑居房の入り口は半端に閉じており、牢番たちの姿がない。怪しんで首をかしげていると、ガンと鉄格子を蹴る音に続いてかん高い怒声が響いた。
「またてめえが病気ってかあ? こないだもそんなこと言ってたよなあ」
「ウソこきやがるとほんとに起きあがれない体になるぞ!」
 ひと呼吸をおいて曇ったすすり泣きがうめく。
「ウソじゃねえ……」
 小さく首をすくめたあとでセキヤは後ろをかえりみて、ぼんやり突っ立っている監獄長に囁いた。
「ね、いいコだからさ。あすこの牢番を呼んでおいでよ」
 監獄長ははりのような太い鉄棒を握りしめたまま、のろのろとうなずいた。縮れた口ヒゲにからめとられているのはパンくずなのだろうか。今にも手足をすりあわせ、白いハエになって飛んで行きそうだと思いながら、セキヤは小さなくずをじっと見守った。
 ここまで来るのにずいぶんかかってしまった。何十人もいる町番兵すべてを暗示にかけるわけにはいかないので、まっ先にベベッパが送られる場所を聞きだしてその場所を押さえようとたくらんだのだ。たったそれだけのことが全く容易ではなかった。異国との約定がからんだ捕り物は初めてのことらしく、自分たちの命令系統がどうなっているのか、罪人の取り扱いをどうするのか、当の役人たちがさっぱり把握していない。「捕らえた罪人は町番詰め所に留め置いてすぐに隣国へ引き渡す」と言う者があるかと思えば、「牢へぶち込んで責めにかけてから」と言う者もあり、「関所へ送り返して不審訊問にかけるのが筋」という主張もある。
(バカに混乱してるなあ)
 と呆れたものだ。
 ベベッパはどこへ収容されるのか? 数日待てばはっきりするかも知れないが、うかうかと待ち受けるわけにはいかない。
(そんならオイラが決めてやれ)
 とばかりに奔走して、一切の訊問をせずに独房へ監禁するという筋書きを役人連中に飲みこませたのが夕刻のことだ。
 ベベッパ逃亡の風評が出てから二日の時が流れている。こうしている間にも恐れた事態になっているのでは、と考えると冷や汗の粘り着くような思いに囚われた。
(あと少しだ)
 暗示にかけた監獄長が鈍い動きで入り口をくぐるのを見ながら、セキヤは手のひらをぬぐっていった。
「お前たち、大事な話ができたからこっちへ来い!」
 鉄棒を壁に打ちつける音がわんとこだまする。すえた空気が細かに震えて、牢番たちは返事もせずに引き返して来た。背の高い影とつぶれた箱のような影が、並んで肩をゆらしている。先ほどの威勢のよさとは対照的に、引きずるような足どりだ。体を縮めて物影からうかがっていると、ずんぐりしたほうがいぶかるような視線を投げた。
「こんな時間になにかあったんで?」
「うむ。急なことであれこれもめていたらしいんだが、お尋ね者のベベッパは捕まり次第こっちへ送られてくることになった」
 注意深く聞くとろれつの回らないところがあるので冷や冷やものだったが、男たちは同時にうなずいた。ことさらに口を結んで真顔を見せているところを見ると、よほど長を恐れているのだろう。決められた筋書きを棒読みにされても疑うようすはない。
 監獄長はゆっくりとしゃべった。
「その際の扱いについて上の筋からかなり厳しいお達しがあってな。守らないとお前たちばかりか俺の首まで絞まるような話になるからよく聞け、いいか?」
「へえ」
「奴とは口を利くな」
 牢番たちはいちど言葉を飲みこんでからエッと聞き返した。
「監獄長あの、口を利かないでどうやって奴にここの決まりを教えこむんで?」
「こっちから命令するのはいい。いちどで言うことを聞かなかったら仕置きしても構わん。ただし、奴の言い分に耳を貸しちゃなんねえぞ。口の中に布でも詰めておけ。独房に入れて誰ともしゃべらないようにしろ」
 男たちの見開いた白目が、薄がりのなかで鈍く光った。さすがに尋常ではないものを感じたらしい。大柄な牢番が背を丸め、顔色を読み取るように覗きこんでから慎重に口を切っていった。
「口ん中……てえと、食事をさせないってことですかね。アノイへ引き渡すまえに飢え死にさせろと?」
 監獄長は眉根を寄せて首を振る。
「腹をすかせてもだえはじめたら、『ひと言も口を利かないなら食わせてやる』と言うんだ。さるぐつわを解いたあと、息をするのと食う以外のことに口を使ったら、その場でふさぎ倒して食い物を取りあげてしまえ」
 三人の会話は雑居房の囚人たちにも聞こえているはずだ。息をひそめて耳を澄ませる気配がビリビリと伝わってくる。
「監獄長、それは一体なんのお達しで?」
「ここだけの話だがな……」
 監獄長は小さく後ろを振り返ってから、囚人たちに聞こえないよう声を落としてあとを続けていった。
「ベベッパの奴は隣国の重大な秘密を握ったままこっちへ逃げてきたらしい。分かるか? それを知った者は誰であろうが命はねえ。奧にぶち込まれてる奴らも含めてだ。この中の誰かひとりでも聞いちまったら、一本縄で首をつないでまとめて崖から落とすってよ」
「そりゃ一体……」
 どういう秘密なのかと聞くわけにはいかない。言いかけた言葉を宙に浮かせたまま牢番たちは口を閉じた。しばらくの間は息づかいの音だけが波うった。
「とにかくこのことは交代の連中にもよく引き継いでおけ。そしてな、ベベッパの奴が無事に隣国へ引き渡されたら、お達しがあったことは忘れるんだ。いいな?」
「分かりました」
「肝に銘じときます」
 冷たい石壁に背中をあずけ、セキヤは安堵のあまりにへばりこむのを堪えた。天井を向いて息を吐いていると、ひいひいと引っかくような悲鳴をあげて鉄格子が閉まり、重い足音をたてて監獄長が近づいてきた。口ひげには相変わらずバンくずをつけている。
「ごくろうさん」
 セキヤは笑って二の腕をたたいてやった。
「あとは入り口まで送ってくれよ。ここを出てオイラの姿が見えなくなったらさ、必要なときが来るまでオイラのことは思い出しちゃダメだよ。分かる?」
 うなずいた拍子に獄長のヒゲから食べかすが落ちるのを見て、危うく笑いそうになった。

 カギを開けて外へ出してもらうと、ようやく太りかけた月が大儀そうに西空へかかっているのに出くわした。夜の空気を吸いこんでセキヤは大きくのびをする。
(歌うたいを呼んでやらねえと)
 まさかのときのために見張りをさせていたのだ。夜目を利かせて探そうとしたとき。
「怪しい奴だねえ。こんなところでなにをしてるんだい?」
 ぬっとり湿った腕が後ろから現れたかと思うと、首へ巻きついてのど笛をなで回しはじめた。
「うわっ!」
 セキヤは叫んで声の主を振り飛ばし、本能的に向き直って反撃に出た。あっとうめいてよろけた姿は意外にも小さい。そのままえり首をひっつかんで体ごと木の幹に押しつけると、みぞおちの上で柔らかく豊満な感触がうごめいた。
「てめえこそなにしてやがる!」
 激しく怒鳴りつけたのは恐怖のためでもある。切れ間のない緊張がわずかにゆるみ、すきだらけになった瞬間を突かれたからだ。
 抑えつけられた女は小さくあごをあげ、肉付きのよい唇でふうとあえぐと艶やかな声を絞っていった。
「ちょっとおニイさん。そんなに胸をギュッとされると、苦しいよう」
 そう言いながらも色じかけでくる気らしい。ふたつのふくらみのほうは逆に押しつけてくる。
(こりゃたまんねえや)
 セキヤは慌てて体を離すと、口を開けて目をしばたたいた。
 どこからやって来たのだろう。いたずらそうに見つめているのは流れ者ふうの女だ。日に焼けた顔は浅黒く、肌じみとも土汚れともつかないまだら模様が見えている。大きすぎるフードからのぞいているのは、栗色の前髪と両方そろった瑠璃の目だ。かげりの隙から放たれるふたつの輝きは、突き抜けて蠱惑的で非現実を帯びていた。
(まずい!)
 反射的に飛び退すさると、女はぽってりした唇をめいっぱい横へ引いて笑った。
「初めまして、おニイさん?」
 ごわごわと厚い麻服の下で豊かな肉がほうと息づいている。仇っぽく熱を帯びた声音と両頬に現れた深いえくぼが奇妙に可愛い不釣り合いだ。弾んだ息を整えながら、セキヤは我ながらと思うほどに間のぬけた質問をしていた。
「初めましてってあんた、もしかしてマジリなのか?」
 聞いたとたん女はパシっと自分のももを打ち、体を折って笑い出した。
「この目を見といて、もしかしたらは良かったねえ! もしかしてあんたはマジリじゃないのかい?」
「え、いや。マジリだけどさ」
「かわいい坊や。名前はなんていうの?」
「坊やあ?」
 気圧されながらもセキヤは、
(おっぱいもお尻もドカンとでかくていい女だけど、ピチピチしてちっとも不幸らしくないなあ)
 などと考えている。
「ああそうか、こっちから名乗らないとね。そうでしょ? あたしはナリナ。見てのとおりの流れ者よ。あんたは?」
 淡い月明かりににじむ瞳の色は、怖いほどにあでやかだった。
 冷や水を浴びせられるような感覚が走り、セキヤは慌てて頭を振った。この土地には数えるほどしかマジリがいない。瑠璃の目を持っているのはそのうちの一人だけだったから、自分が幻惑されるほうに回るなどは想像したこともないのだ。
 必死に両目をつぶるようすがよほどおかしかったのか、ナリナはまたぞろケタケタ笑った。
「なにをビビッてるんだい? ちょっとからかっただけじゃないか」
「そりゃウソだい。姐さん目が光ってる」
「ウソじゃないったらさ。まあ見てごらん、あたしゃ双瑠璃ふたるりだよ? もしもこっちにその気があったら、あんたに目をつぶる余裕なんかあると思うのかい? 今ごろ気持ちよく往生してるだろうよ」
「どうだか!」
 吐き出すように言い返すと、かまびすしい笑い声がゆっくりと引いていった。
「さあさあ、こっちにその気がなけりゃあどんな力があろうと同じじゃないか。とにかくあんた、目を開きなって。ちょっと組んで儲けようって話なんだからさ」
「ふうん?」
 マジリ同士だからといって簡単に信用するわけにはいかない。双瑠璃というのは、言うまでもなく両目に魔力をもつ者なのだ。これに対してセキヤのような者を片目つぶり、両方とも瑠璃ではない者をベタ目といい、魔力において一段も二段も劣るというのは常識である。
(とにかくやられないようにしないと)
 この女の目は現にきらめいていたのだ。右の瑠璃に気合いをこめると、セキヤはパチリと眼を開いた。
「うわっ! ちょ、ちょっと!」
 悲鳴をあげながらナリナは五歩ぶんも後ろへ飛びさがった。
「やめておくれよマジリ同士じゃないのさっ。せっかく仲間を見つけたと思ったのに、この冷たさはなんなんだい?」
 気っ風のいい姐御ぶりはどこへやら。右手でフードを引きおろし、左手で首元を押さえながら、きつく目を閉じて耐えている。セキヤは呆気にとられてナリナを見つめた。
「なんだよ姐さん、双瑠璃なのに目が利かないのか?」
「なんだってなんだよ、片目つぶりが偉そうに! 目は利くよ! ものすごくよく利くんだから。恐ろしくよく見えるんだ、あんたの目玉の十倍もね!」
「あ、そうか!」
 セキヤは思わず手を打った。
「そういやオイラ聞いたことあるなあ。幻惑と物見ものみのうち、片方の力しか授からない奴がいるって。なあんだ、あんたがそうなのか」
 ちょっとした仕返しにからかってやると、ナリナは涙ぐんだような声でもういちど繰り返した。
「なんだってなんだよう」
 虚勢を張ってもマジリはマジリ、根っこのほうはどこかとぼけて臆病なのだ。
「そっちこそなんなんだよう。たいしてイジメてないじゃないか。姐さんが急に目ん玉光らせたりするからいけないんだい」
「武器を隠し持ってないか見てただけだよ! こっちは女ひとりなんだ、警戒したっていいだろう?」
「へえ……」
 そうだったのかと言いかけてから、つい大声を出してしまった。
「ちょっと待てよ姐さん、今なんてった? なんでオイラの荷物が分かるんだい?」
「だからそれがあたしの能力なんだってば」
 ナリナはいきなり気を取り直したらしい。しゃきりと背を張って、丸い頬に突かれたようなえくぼを出した。
「あんたの片目じゃ、せいぜいちっと夜目が利くか、うんと遠くの物を見るくらいしかできないだろう? あたしがその気になりゃあ、懐具合だってすかすかにお見通しさあ」
「エッ? てことは……」
 そっと見回したあと、セキヤは手をかざして相手の耳もとへ囁いてゆく。
「姐さんがその気になったら、チンチンとかも見えちゃうわけ?」
「バカだねもうっ!」
 パシッと威勢のいい音がして、背中が強くはたかれた。
「今度そんなこと聞いたら、あんたのがどんな風に見えたか言いふらしちゃうよーだ!」
「え、ほんとかよ!」
 背を向けたナリナのまわりを必死に回りながらセキヤは尋ねた。
「ほんとに見えるわけ? なあったら!」
 ナリナは楽しそうにあちこち向いていたが、やがて音を立てて吹き出したようだ。いたずらっぽく振り向いたあと、まぶしそうに目を細めて、
「ほんとにできりゃあいいんだけどね」
 と、小さく腕をつねってきた。セキヤもつられて微笑んだ。
「なんだあ、できないのか。そりゃちょっと残念だったな。なんなら今度見てみる? 本物」
「いらない」
 プツリと途切れたような沈黙のあと、二人はそろって大笑いをした。
「バカなこと言ってないで頼むよ、あんた名前はなんていうの?」
「オイラはセキヤ」
「そう、セキヤ。よろしくね。突然だけれど、あたしと組んでベベッパをとっ捕まえに行かないかい? 相棒の奴が水にあたったらしくてさ、寝こんじまってさっぱり動けないんだ。ぐずぐずしてると他の連中にさきを越されっちまうよ」
「相棒って姐さんのいい人?」
「まあね。すごい力持ちなんだ。その分すごい大食らいなんだけどさ。寝たままウンウンうなってるくせに、ベベッパの奴がもう捕まってないか探ってこいって、口だけはうるさくて」
 セキヤはウーンと首をひねった。
「それでここへ見回りに来たのか。けどさ、悪いけど姐さん、オイラは全然役に立たないよ。ちょっとはしっこいだけで力はないし、片目つぶりだからキリッと見つめただけで並み居る敵がふらふらになるわけでもない。他を当たってくれよ」
「他ってどこをだい!」
「姐さんほどの力があれば、森や建物を透かして隠れた奴を見つけるくらいはできるんだろう? うまく売りこみゃ運河掘りのおっちゃんたちがよだれ流して雇ってくれるぜ」
「冷たいッ!」
 金切り声が飛んだかと思うと、女の手のひらが再び背中でバシッといった。
「なんなんだよ、ここの連中は? あたしたちがマジリだからって安宿にも泊めてくれない、物もロクに買えやしない。マジリ同士なら分かってくれるかと思ったのに、ひどいじゃないか」
「なに怒ってるんだよ」
 マジリを客扱いしてくれる店に行けばいいじゃないか、と言いかけて、ふと思考が止まってしまった。わざわざ怒るということはマジリを差別しない土地からやって来たのではないだろうか。
「姐さんまさか、アノイからかい? 姐さんのご亭主もマジリってこと?」
「そうさあ」
 肩をすくめながらナリナはにじるように体をゆすった。
「それじゃあベベッパを追ってわざわざここまで来たわけか。にわか賞金稼ぎだね?」
「にわかなもんか! ケチな賞金稼ぎ、ぐらいは名乗れるよ。だけどあたしたち、こっちの方へ来たのって初めてだから妙なところで計算が狂っちまって」
 大ぶりに引きしまった尻をふるふる奮って媚びるように覗きこんでくる。どうあっても男の相棒が欲しいらしい。セキヤは押しのけるようにして首を振った。
「マジリだからってオイラが本物の賞金稼ぎの手伝いができるとは限らないぜ?」
「そんなことないったら! マジリじゃないシロウトとマジリのシロウトがいたら、どっちが役に立つか一目瞭然じゃないか。頼むよお」
 脇の下へするりと腕を差し入れて、ナリナはゆっくり体を押しつけてくる。
「ほんとにお願い。ね? このとおり」
 胸のふくらみが肘に当たって、きゅうきゅう啼いているようだ。沸騰した感覚が体中を駆けめぐり、顔の毛穴にまで血が行き渡るのが分かった。
 気がつくとつい口走っていたのだ。
「まあその、そんなに言うなら話を聞かないこともないけどさ」
「嬉しい! そんならセキヤ、こっちへ来て」
 言うが早いか、ナリナは体中で押しつけながらぐいぐいと歩き始めた。双瑠璃だからかも知れないが、女離れ人間離れした凄まじいまでの腕力だ。不覚にも足がもつれてしまう。
「おいおい姐さん! 気が早いったら」
 つま先に小石が当たる痛みを覚えて、セキヤは急に思い出した。この近くに歌うたいが隠れているはずなのだ。あまり上品な育ちとは言えない身だが、子供に痴態を見せつけて平気なほどに図太くはない。あせって見回してもどこへ消えたものか、相棒は気配すらなかった。
(ちょっと待て! 色じかけにはまってる場合じゃねえぞ!)
 必死で自分に言い聞かせたがどうしてもうまくいかない。思わず小娘のようにもがいてしまった。
 止まろうとして止まらない足で牢獄の門を出ると、ナリナは低い笑いを漏らし耳もとにぴったり口をつけてきた。
「なにをあせっているんだい? 仕事の手順を打ち合わせに行くだけじゃないか。坊やはずぶのシロウトなんだから、うちの人からやり方を聞いてちょうだい。ご褒美はそのあとでね?」