森さんが描いてくれました滝沢君。作者のアタシも初めて彼の顔をみました。
自分の小説の登場人物の顔や仕草がどこまで見えるかは、人によって違うようです。うぶ毛の一本一本まで、まざまざと思い浮かぶ人もいるようですね。全く見えないという人もいます。わたしはほとんど見えません。たいてい特徴的な一部分だけです。
しかし、彼ほど見せてくれなかった人はいないですね。こちらの方も
「作者といえども彼の顔を見てはいけない。作品が成立しない」
と思って書いておりましたから、今の今まで全く見たことがなかったです。
映像文化が浸透した現代では、小説を書くときにビジュアルな描写ができないと読者がつかめなくて不利だとか言いますが、沖の作品に限っては「見て書いた」ものより「見ないで書いた」ものの方がウケが良かったりします。視覚先行型じゃない人も、勇気をもって書きましょう。なんて言ってみたりして。
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